創作の裏側に迫る！漫画家のリアルを描いたお仕事漫画

エンターテイメントだけなく、学習漫画、お仕事漫画としても、子供たちから大人まで、世界中で読まれている「漫画」。

今回は、その漫画作品を作り出す「漫画家」という職業に焦点を当てたお仕事漫画の中から、楽しく学びの多い作品をピックアップしています。

漫画を通じて、私たちに感動や笑い、熱い思いを伝えてくれる「マンガ家」の仕事には、制作する苦労や喜び、自分の思いと他者からの評価との合間での葛藤など、表には出てくることのない日々の奮闘があります。

マンガ家のストレスフルな日常や、情熱、直面する多種多様な課題などが、オモシロく、時にはコメディタッチに、時には心揺さぶるような言葉や、繊細な心理描写で描かれています。

漫画好きの方はもちろん、クリエイティブ業界に興味がある方にもおすすめの作品ばかりです。

かくかくしかじか （全5巻）

自分は絵がうまい。本気でうぬぼれていた林明子（高3）は竹刀を持った絵画教師・日高先生に罵られ…!?　少女まんが家を夢みたあの頃を描くドラマチック・メモリーズ！

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ちょっと絵がうまくて調子に乗っている田舎の子が、美大受験のために体育会系スパルタ絵画教室で出会った恩師。

竹刀を振り回し、基本否定タイプ、今ならハラスメント扱いを受けそうですが、不器用ながらも後進を育てる役割を愚直に全うする恩師に、「描く」ことを徹底して繰り返させられます。

反発し、逃げ、挫折し、それでもまた教えられ、前に進むために絵を描き続ける主人公（作者）の葛藤や情熱、成長が時に面白く、時に感傷的に描かれています。

若い頃にはわからなくても、大人になると体に染み込んだことだけが頼りになることもあるとわかります。「描け」、「大丈夫」と、恩師から繰り返し言われた言葉が、今の自分を作り、支えていることも知らされます。

厳しく、乗り越えるべき壁となる恩師への敬愛と追慕、謝罪、そして成功の報告と感謝が凝縮された珠玉の作品です。

バクマン。 （全20巻）

一握りの者にしか得られない栄光を手にするため、険しい“マンガ道”を歩む決意をした二人。高い画力を持つ真城最高と、文才に長ける高木秋人がコンビを組み、新たなマンガ伝説を創る！　新時代成功物語開始!!

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日本一売れている漫画雑誌「週刊少年ジャンプ」（集英社）に掲載される漫画がどのようにして生まれ、人気マンガに育つのか、作品制作や編集の舞台裏に迫ります。

1人が原作、1人が作画のコンビ高校生が、ジャンプ連載を夢見て漫画家を目指します。友情、恋愛、努力などの青春ど真ん中に、漫画論、漫画の作成過程、個性的なライバル漫画家との切磋琢磨、漫画家の厳しさも加わったお仕事マンガ。

青春ストーリーとしても楽しめますが、マンガ家や漫画編集、出版などに携わりたいと思っている方は必読の作品です。

Kindle本当の電子書籍では、デジタル着色によるフルカラー版もあります。

Ｇ戦場ヘヴンズドア （全3巻）

2つの若い才能の運命的な出会い！人気マンガ家“坂井大蔵”の息子でありながら、その父を嫌って小説を書く町蔵と、大蔵に憧れてマンガを描く鉄男。やがて、2人は合作で漫画大賞に応募することに…。

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商業漫画の世界を戦場に喩え、漫画家の父を持つ青年と、編集者の父を持つ青年が、戦友として葛藤しながらも成長していく姿が描かれています。

『バクマン。』同様、高校の同級生がコンビを組みますが、もっと愚直に、どストレートに感情に訴えてくる、繊細な心理描写に心が持っていかれます。

漫画関係でなくても、クリエイティブな仕事に携わりたい方には、ぜひ読んで欲しい作品です。3巻完結ですから、一気読みがオススメです。

「カバー」「総扉」が描き下ろし、外伝や読み切りが追加で収録された「完全版（全3巻）」もあります。

マンガに、編集って必要ですか？ （全3巻）

中年漫画家と新米女性編集者の「打ち合わせ」コメディ。漫画家・佐木小次郎（45）はキャリア8年目の中堅漫画家。……と言えば聞こえはいいが、この出版不況、ここらで一発当てとかないと次がやばい、そんな正念場に立たされている。そんな時、新しく担当についたのは、マンガ編集1年目の新人女性編集者・坂本涼（24）だった……。

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SNSで個人レベルでの漫画投稿、電子書籍出版など、漫画のあり方・読み方も大きく変わってきています。

作中では、締め切りに追われる漫画家の日常や、編集者とのやりとり、アイデアの発想過程など、漫画制作の実態、創作における編集者の影響力や、作家と編集者の信頼関係の重要性なども描かれています。

今の時代の漫画家・編集者に求められるものを考えさせられます。

アオイホノオ （1巻〜）

1980年代初め。大阪の大作家芸術大学でTV・映画・アニメの講義を受けつつ、漫画家を目指す若者・ホノオは、しかしながら野望だけで具体的には何も動き出していなかった。そんなある日、何気なくサンデーを読んでいた彼は、当時はまだ無名の新人だったあだち充や高橋留美子の作品を目にして…？

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熱血系マンガ家 島本和彦氏の自伝的作品。

サブカル全盛期でもある1980年代初頭、新人漫画家としてデビューした主人公の七転八倒する様を描いています。

作中では、『新世紀エヴァンゲリオン』の原作者 庵野秀明氏や、映画監督・脚本家の山賀博之氏といった、実在の漫画家やサブカル・メディアやクリエイティブ関係者、あるいは彼らをモデルにしたと思われるキャラクターが登場、同時期の漫画作品のタイトルや内容にも触れられています。

若きクリエイターが、とんでもない天才クリエイターへの憧憬・嫉妬しながら、プロとして成長していく姿や、漫画業界のリアルが描かれています。

お好きな方にはこちらもおすすめ↓ 漫画家とアシスタントの日常が描かれています。

そしてボクは外道マンになる （全4巻）

1970年代、激動の「週刊少年ジャンプ」でデビューを果たした若き漫画家・平松伸二。やがて不動の人気連載作家へと成長するが、それは、想像を絶する厳しく険しい道のりであった…。岡山の片田舎で生まれた少年が漫画家を目指し、外道漫画家・「外道マン」に至る漫画家人生をドキュメンタリータッチで描く、著者入魂の一作!!

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高校1年生の時に描いた作品『勝負』で（『週刊少年ジャンプ』1971年）でデビュー。在学中に、他にも読み切りが掲載され、卒業後アシスタントとして働いたのち、1974年に『ドーベルマン刑事』の作画で連載デビューした平松伸二氏が、若かりし頃の自分と、当時のジャンプを振り返った作品。

今よりも、もっと熱量高い作品が多かった当時のジャンプでは、編集者もかなりドギツイようで、作家に突きつける無理難題には驚かされます。

一歩間違えば後はないような恐怖を抱えながらも、創作活動を続け、生き残るべく修羅場を潜り抜け続けてきた作家人生。それも、一つの時代だったのでしょうが、クリエイティブの世界で生き残るとはどういうことなのか、見せつけられます。

笑顔のたえない職場です。 （1巻〜）

新人少女漫画家の双見奈々先生は、年上の女性担当編集者の佐藤 楓さんやアシスタントの間 瑞希さんに支えられながら、時々本人曰く職業病の激しい妄想を拗らせながら、今日もお仕事中！ エンタメ業界を舞台にしたワーキングガールズコメディ

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自称職業病である妄想癖をもつメンタル弱めの少女漫画家と、アシスタント、担当編集者の日常を描いた、1話完結コメディお仕事漫画。

“ワーキングガールズコメディ”ですから、ドロッとしたものはありませんし、主人公の感覚もイマドキで共感しやすいのも特徴です。

他者からの評価が全てでもあるマンガ家として、評価に対する葛藤や、原稿を落とさないための苦労、多くの人の手を借りて作品が世にでるリアルなどが、コメディタッチとはいえシビアに描かれています。

かくしごと （全12巻）

ちょっと下品な漫画を描いてる、漫画家の後藤可久士先生は、一人娘の姫ちゃんが何にもまして、最優先。そんな親バカの後藤先生が、この世で1番恐れていることは、娘に仕事がばれること。漫画家だなんて知られたら、もしかしたら娘に嫌われるのでは!?　アシスタントや編集者を巻き込んで、今日も心配症の後藤先生の1日が始まります！

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一人娘に人気エロ漫画家という職業を悟られまいと奮闘する父親の日常を軸に展開します。

創作の喜びや苦悩、父娘の絆、シニカルなユーモア、切なさ、人生の選択が、繊細な感情描写で描かれています。

人間味あふれるキャラクターたちが織りなす日常の物語は、家族愛、職業の自由、表現の自由についても問いかけてきます。

あーとかうーしか言えない

話すの苦手。言うこと聞かない。でも天才！

漫画雑誌で編集者をしているタナカカツミは、持ち込みにきた少女・戸田セーコの担当につく。
あまり言葉を発さない戸田とのコミュニケーションに苦しむタナカだったが、戸田の漫画の才能に多くの人が惹き込まれていく！！！

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成年誌を舞台に編集者とコミュニケーションが苦手な女子高生漫画家が切磋琢磨しながら、作品を仕上げていく姿が描かれています。

個性豊かで人間味あふれる作品です。