手紙にまつわる漫画〜人の思いを繋ぐ 郵便の仕事や仕組み、切手、手紙が伝えるアツい想い

散々デジタル化している現代社会ですが、直筆で書かれたメッセージには温かみがあり、書き手の気持ちが込められているとされ、年賀状の添え書きやお礼状などは手書きがいいと、今でも言われています。

あくまでそれは印象の問題で、実際には自ら手紙を書いたり、手書き文字を書く機会が激減していますし、今後もさらに減ることは間違いないでしょう。

今回は、そんな消えゆく手紙にまつわる漫画を厳選してご紹介します。時代は変わり、自分が書くことは無くなっても、手紙はテキストメッセージ以上に人の心に訴えかけ、人の運命や心を大きく変えていくストーリーには、なぜか心が打たれます。

ヤギくんとメイさん （全3巻）

“そこから手紙を出すと恋が叶う”。そんな伝説を持つポストがある郵便局に配属された新人局員・山城芽依（やましろ・めい）は、そのポストから手紙を投函しようとしている女子高生に過去の自分を重ねます。――しかしそこには、こっそり女子高生を見守る怪しい男が!!　郵便局を舞台にした青春ストーリー、開幕！

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全国各地の郵政限定アイテム、限定消印、フォルムカードなど、郵便局の仕事や制度のこともわかります。

キッテデカ （全2巻）

警視庁刑事部特別捜査室に勤務する刑事・前島郵雅は、筋金入りの切手マニア。敏腕でもなければ、仕事への情熱も感じられないお気楽な公務員である。
何しろ、切手のことにしか興味をしめさない！！
…が、その切手への情熱が、難事件の解決に役立つこともあったりして…！！

切手…　それは時代と文化を映す鏡。
電子メールが飛び交う現代でも、
切手や消印が、犯人を追い詰める手がかりになることがある！！

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切手や郵便に関しての豊富な知識を元に事件を解決していくという変わり種、かなりマニアックなミステリー漫画。

印刷エラーのあるキッテ、切手裏のノリの風味の違い、制度改変時のタイムラグなどから、難事件を解決するのですが、郵便に関する情報量が膨大すぎます。2巻で終わりますが、十分楽しめます。

orange （全7巻）

高校二年生の菜穂に届いた未来からの手紙。そこには未来の自分の後悔がつづられていた。
はたして菜穂は手紙を読み「後悔しない未来」を作ることができるのか?切ない思いが交錯するタイムパラドックスラブストーリー。

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10年後の自分から手紙を受け取った主人公の高校生が、同級生の死を食い止めるために奔走するSFラブストーリー。実写映画化やテレビアニメ化もされた話題作品。

未来の自分達からの手紙で残酷な未来を伝えられた主人公や、その周りの登場人物たちが行動を変えて行くことになります。

過去の自分に綴った手紙に込めた想いは、あまりにも重く、漫画の話とはいっても今を生きる私たちにとっても重みのあるメッセージです。後悔しない未来を作るためにも、今を大切にすることの大切さを再認識させられます。

まんが 大富豪からの手紙

大富豪の祖父が残したものは、「お金」ではなく「9つの手紙」だった。
神戸から上京し、東京で暮らす大学2年生の主人公:佐藤敬(サトウ・ケイ)は、特に目標もなく、平凡な毎日を送っていた。
ある日、大富豪だった祖父:佐藤泰三(サトウ・タイゾウ)の遺品の中から、自分宛の「9つの手紙」が届く。
その中にある「お金の代わりに残すものは、人生でいちばん大切なものを学ぶ機会だ。手紙の内容を身につけることができれば、仕事の成功、十分なお金、よい人間関係、家族との幸せな暮らしも、きっと手に入る」という言葉と直感に導かれて、1通、また1通と「手紙」を開けながら、北海道~京都~タイのバンコク~チェンマイと、祖父の友人たちに「人生の秘密」を学ぶ旅に出ることになる。
やがて、主人公・敬(ケイ)は、「手紙」に導かれるように、幸せの国・ブータンにおもむき、ブータンに住む老人・プルパから最大の学びを得て、日本へ帰国する、学びと感動のストーリー!

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100万部突破の『ユダヤ人大富豪の教え』著者・本田健による本格的ビジネス小説『大富豪からの手紙』の漫画。魅力的なストーリーと、数多くの名言が綴られ、原作も漫画も人気作品です。

世の中の成功の法則と、その成功の法則を活かし自分の人生をどう生きるのか、考えさせられます。

原作はこちら↓　漫画でエッセンスをとらえたら、原作をじっくり読んでみてください。自分の運命をどう切り拓いていくのか、深く考えさせられ、背中を押してもらえます。

サザエさん 2023 秋 特集 手紙と電話

国民的人気漫画「サザエさん」（作・長谷川町子）をテーマ別に収録した増刊の最新号。特集は「手紙と電話」。昭和20～40年代、庶民は公衆電話でおしゃべりをし、想いをつづった手紙をポストに投函していました。昭和の古き良き文化を漫画で振り返ります。下宿屋が舞台の名作「エプロンおばさん」も収録。

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たった60〜70年前の日常の風景。古き良き時代と言われますが、だからと言って戻ってみたいとは思わない世界。でも、人は今よりももっと元気でエネルギッシュですし、直接は知らなくてもどこか懐かしさと安心を感じることは確かです。

ある日 犬の国から手紙が来て （全11巻）

インターネット上にある「犬の国ピタワン」を訪れた犬たちと、その飼い主たちとの10年以上にわたる交流から生まれました。ここに描かれたエキストラの犬たちは、本当に実在する犬たちです。

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亡くなった犬が暮らす「犬の国」では、好きな仕事について自由に生活をしています。生前の病気やケガも消え、幸福な暮らしの中で、生前に関わった大切な人へ一度だけ手紙を送ることができます。

生前、飼い主の人生の様々な場面にも立ち会った犬たちが、どんな思いで飼い主を見つめていたのか、犬から人へ向けられた想いが綴られていきます。一話完結。

原作はこちら↓

亡くなった犬たちが楽しく暮らしている「犬の国」があります。
そこからいつも飼い主に「愛しているよ。ここから見ているよ」とメッセージを送っています。そして悲しんでいる飼い主に「次のコを飼ってもいいよ」と手紙をくれるのです。そんな物語をかわいい絵と一緒に織りなすファンタジーです。

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トーマの心臓

冬の終わりのその朝、1人の少年が死んだ。トーマ・ヴェルナー。そして、ユーリに残された1通の手紙。「これがぼくの愛、これがぼくの心臓の音」。信仰の暗い淵でもがくユーリ、父とユーリへの想いを秘めるオスカー、トーマに生き写しの転入生エーリク……。透明な季節を過ごすギムナジウムの少年たちに投げかけられた愛と試練と恩籠。今もなお光彩を放ち続ける萩尾望都初期の大傑作。

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少女漫画家・萩尾望都の初期代表作であり、不朽の名作。

ドイツのギムナジウム（日本の小学校5年〜高校3年生相当が通う中等教育期間）を舞台に、少年たちの信仰や友情、悩み、心の葛藤が繊細に描かれています。

小説家・森博嗣が小説化しています。漫画とはまた違う、繊細さがあります。

恋文日和 （全3巻）

ラブレターがもたらす恋の奇跡の物語！　図書室で見つけたラブレター。送り主はだれ？　屋上で拾った手紙から、アイツと文通が始まり!?　SOSの手紙は、まさか憧れのあのコから……!?　１通のラブレターが巻き起こす大パニック!!　愛する女のために偽りの手紙を書くポストマンは!?　奇才・ジョージ朝倉がラブレターをテーマにつづる、珠玉のオムニバス集！

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ラブレターをきっかけに始まる様々な恋愛模様を描いたオムニバス形式のラブストーリー。告白の方法としては、ラブレターはマイナーなようですが（株式会社ネクストレベルの調査によると、ラブレター派は２割程度、最も多いのが直接言う）、手書き文字や手紙には人柄や個性が現れやすいと言われています。

手書きをする機会自体が激減している現代ではありますが、ラブレターにはどこかキュンとくるものがありますね。ありそうでなさそうなシチュエーションですが、甘酸っぱい青春の恋物語は、漫画の世界がちょうどいいのかもしれません。

手紙渡りのサカナ （全2巻）

君に手紙を“見せて”あげる。 手紙のための道具を扱う店「文香屋金魚」。店主・金魚は町の乙女の憧れの的。どこか妖しげな彼女には不思議な力があるようで…。特別な文香と縁を繋ぐサカナをめぐる、大正手紙幻想譚。

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便箋、封筒、絵葉書、手紙に香りをそえる文香まで手紙を彩るものが揃っている「文香屋金魚」。

特に文香（ふみこう）は看板商品でもあり、春には桜、夏には梔子（くちなし）、秋には金木犀（きんもくせい）、冬には蝋梅（ろうばい）と季節に合わせて香りを変えたり、手紙にこめた想いに合わせて香りを選ぶこともできます。どうしても伝えたい思いを抱えた客にだけ手渡す特別な文香も。

文香の始まりは、平安貴族が和歌や手紙を送るときに香り付けした風習が始まりとされている、なんともロマンチックで奥ゆかしきもの。読んでいるだけで、ほんわり香りがまとうような感覚に包まれます。