【競艇 漫画】ボートレースの基礎知識、ルール、ボートレーサー（競艇選手）養成や裏事情も漫画でわかりやすく

今では「ボートレース」と呼ばれ、テレビなどでもCMをよく見かる競艇（きょうてい）。1952年（昭和27年）に長崎県の大村市で誕生した日本独自（現在は韓国でも開催）の競技です。

国が認め、法律のもとで運営されているギャンブル「公営競技」のひとつです。過去には、「ボート」「ボートレース」「モーターボート競走」の呼称も使われていましたが、1997年（平成9年）度に「競艇 (kyotei)」に統一、2010年（平成22年）度からはブランド名として「BOAT RACE」（ボートレース）を導入しました。

売上の低下もあり、ギャンブル的イメージが強い「競艇」から、若年層や女性層に向け、明るく楽しいイメージでより親しみを感じさせることを目的とした、いわゆるイメージチェンジです。

競技自体はギャンブルですが、競艇選手はレースに出場して賞金獲得をするプロフェッショナルなスポーツ選手、しかも国土交通省管轄の国家資格所持者。水上に出れば、男女の区別なしに戦いが繰り広げられる珍しい競技です。

賭け事に興味がない方には無縁かもしれませんが、スポーツ視点で見れば熱く奥深い競技でもあります。ルールや仕組みなどを知るには、漫画が一番。ギャンブル感なしに、競技としての競艇に触れることができます。

モンキーターン （全30巻）

波多野憲二はちょっとそそっかしいが、負けん気の強い度胸のある17歳。幼いころからの夢であるプロ野球選手になることを断念した憲二の今の夢は、競艇選手になること。そのきっかけは担任教師・筒井の勧めで…！？ボートレーサーを目指し、本栖研修所の試験を受けた憲二。友情と闘争心の中で大きく育っていく若者を描いた、青春スポーツ漫画の傑作！！

amazon

競艇（ボートレース）のスポーツとしての魅力を描き、多くの人の心を掴んだ競艇漫画の金字塔。

日本船舶振興会（現：公益財団法人日本財団）からも競艇初心者の入門書として推薦されたほどで、実際にこの作品を読んだことがきっかけで競艇選手（ボートレーサー）になった人もいるほど。

競技のルールやシステム、整備など裏側のこと、競艇場のこと、勝負の世界の厳しさなどを、競艇選手養成所に入所した主人公が、一人前のボートレーサーになっていく過程を通して知ることができます。しかも、競艇界のエピソードや、作中で現実の選手のことを語るシーンがあるなど、ひと昔前とはいえリアルな熱量が伝わってきます。

様々なレース経験やライバルたちのの交流を通し人間としても成長していく主人公には、深く感情移入し応援したくなります。

競艇少女 （全14巻）

速水財閥のお嬢様・晶。ひょんなことから男女が同じように戦う競艇の世界に魅かれることになった彼女だったが家族は大反対。どうしても競艇選手になりたかった晶は…！？大胆不敵なお嬢様がプロ選手目指して突っ走る―！！

amazon

財閥のお嬢様が、家族の猛反対を押し切り、学校や海外留学も捨て、自分の夢の実現のために邁進します。競艇の世界に入ったら、天才だったという、とんでも設定でもあり、ありがち設定でもあるのですが、ストーリーを通して競艇のことを知ることができます。

競艇の女性レーサーは今でも13%程度。割合としてはまだまだ低いのですが、ひとたび水上に出れば性別関係なく、一斉にゴールラインを目指すという、ある意味男女平等な機会を与えられている競技です。女性レーサーという職業にスポットがあたった貴重な漫画でもあります。

透明アクセル （全3巻）

「ビジネスは妄想空想の類でないと挑戦する価値はない」 良いものが売れる時代は終わり、売るための技術がヒットを作っている現在。あなたが買ったのか、それとも買わされているのか。知らないと損をする広告代理店の裏側を、三田紀房が描く！

amazon

競艇選手のストーリーではなく、いかにして競艇ブームを巻き起こし利益を上げるかというビジネス面にスポットを当てた競艇漫画の中でも異色の作品。

大物演歌歌手の息子である主人公は、コネで広告代理店に入社。競艇の担当営業となったことで、会社の利益を出し広告マンとしての結果を出すために、女子フィギュアスケート選手を競艇選手へ転向させ、同時に選手のドキュメンタリーを映画化することで、競艇ブームを作り上げることを画策します。

ブームとはどのように仕掛けられていくのか、仕掛けるのか、10年以上前の作品といえ、今でも学ぶことは多いです。

ばくばく!バクチごはん （全3巻）

新人アイドル・西の宮ひなこは変装して、ギャンブル場の激ウマグルメを食べ尽くす。競馬場、競輪場、ボートレース場、オートレース場。全国各地のギャンブル場が舞台!……そこで賭けるのはズバリ食欲のみ!

amazon

各地の競馬場、競輪場、オートレース場、ボートレース場（競艇場）での公営ギャンブル場で提供される食事、「バクチごはん」なるものにスポットを当てた異質の作品。

単品だけでなく組み合わせて食べるなど、食べ方指南付き。こういう楽しみ方もあるのかと、参考にはなります。