『武士道』を漫画でわかりやすく〜武士の価値観や行動規範、日本人の倫理観、道徳観の根底・アイデンティティを学ぶ

1900年にアメリカで刊行され、世界的ベストセラーとなった新渡戸稲造の『武士道』。

新渡戸氏が、この本を執筆したきっかけは、「日本には宗教教育がないのに、どのように道徳を教えることができるのか」という知人からの問いであったと、武士道の序文に記されています。

武家に生まれ育った新渡戸氏は、その答えを武士道に見出し、英語で執筆し、そのままアメリカで出版しました。タイトルは『BUSHIDO THE SOUL of JAPAN』。

文字通り、「武士」の価値観や行動規範、その源流、誠や忠義などの徳目、切腹や仇討ちまで事細かに記されています。

本文には、古今東西の偉人や思想家の言葉や、シェイクスピアの戯曲の一節までもが多く引用されています。

ただ武士道を紹介し説明するだけでなく、読者である欧米人を意識し、彼らが理解しやすいようどれほど苦慮されたのか、同時に欧米人を理解するためにどれほど西欧のことを学び、博学であったのかを伺い知ることができます。

ポーツマスで日露戦争の調停役を引き受けた米国大統領セオドア・ルーズベルトも『武士道』を読み、日本への認識を改めたと伝わります。

今、日本ではその翻訳本も多くあります。日本人が記した本でありながら、翻訳本でも読みにくさがあるのは、時代や価値観の変化だけが原因ではありません。

西欧含め多くの先達の言葉の引用があり、その言葉の表面だけでは理解しきれない背景を、読み手である私たちが知らないことにも原因があります。

漫画であれば、大切な箇所が抜き出されているためわかりやすくなっています。エッセンスの理解や、翻訳本を読む前の下準備としてもオススメです。

『武士道』のエッセンスを漫画でわかりやすく

武士道 (まんがで読破)

【世界と対峙して“発見”された精神性】
外国という「他者」が現れて初めて「日本とはなにか」に直面し、長らく暮らしの中に息づいてきた価値観を描き出そうとした壮大な試みが「武士道」だったのです。　作品解説：ロバート・キャンベル(日本文学研究者)

現代の設定への落とし込みやギャグなどなしに、武士道のエッセンスを漫画で短時間で知ることができます。

Kindle Unlimited 対象。無料で気軽に読めます。

まんがでわかる 新渡戸稲造「武士道」

ある日、ダメ営業マン・高村瑛太は、街で袴(はかま)姿の奇妙な女性・平塚なつと出会います。
彼女は、明治時代からタイムスリップしてきた、武士の子孫でした。
なつが瑛太に説く、武士の気高い思想とは・・・

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タイムスリップしてきた武士の子孫から、武士道とは何かを、主人公とともに学ぶことができます。

著者は、翻訳本『武士道』で定評のある、岬龍一郎氏。深い理解のもと、現代に落とし込んでいるので、親近感を持ちながら読み進めることができ、エッセンスも理解しやすいです。

こちらも、Kindle Unlimtied 対象。漫画を１冊だけ選ぶなら、この本がオススメです。

まんがで人生が変わる! 武士道: 世界を魅了する日本人魂の秘密

留学生や海外の学生とともに、女子大生が『武士道」を読み解いていきます。漫画を読み進めることで、学生達と一緒に武士道の理解を深めることができます。

学習まんが こども武士道

こども向けに超訳された『武士道』の「ことば」に、面白くって役立つ「まんが」がプラスされ、パワーアップ!自分のこころをみがくヒントが満載です。

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武士道の子ども向け解説本というよりも、武士道の教えを子どもたちの生活にどう活かせるかを、漫画と解説を通して学ぶことができます。

武士道原文の日本語訳、その子ども向け現代語訳、具体例を用いてのことばの解説、子ども達の生活に落とし込んだ漫画の構成で、武士道の考え方を読み解いていきます。道徳教育として優れた学習漫画です。

武士道 現代語訳・解説本

武士道  

2005年の発刊から約20年経とうとしていますが、『武士道」の翻訳本のなかで、今でもおそらく一番読まれています。

Kindle Unlimtied 対象。無料で読めます。

武士道　新渡戸稲造のことば

名著から、現代社会に必要な55の言葉を抜き出し解説。エッセンスという表面的なことではなく、核になる部分を深く理解するなら、この本がオススメです。

NHK「100分de名著」ブックス 新渡戸稲造 武士道

『武士道』の翻訳本ではなく、時代背景や、新渡戸稲造の人物像、当時の日本文化や日本人としての道徳という、さまざまな視点から『武士道』を紐解いていきます。

現代語訳 武士道

『「100分de名著」ブックス 新渡戸稲造 武士道』の著者 山本 博文氏の翻訳。併せて読むと、より理解が深まります。

「武士道」解題 ノーブレス・オブリージュとは

100年前に書かれた新渡戸稲造の『武士道』には、現代の日本人が忘れてしまった普遍的思想が貫かれている。その深遠な日本精神を、戦前日本の教養教育を受けて育った台湾の哲人政治家が、古今東西の哲学知識を総動員して解説した。ノーブレス・オブリージュ―高貴な身分の者に課せられた義務。著者は「武士道」の本質をそこに見出す。

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戦前日本の武士道精神の教育を受け、日本人よりもその精神を持ち続けていたとされる台湾の民主化の父 李登輝総統。戦後、西欧的価値観の教育を受けてきた現代の日本人よりも、深く武士道を理解されています。