宗教2世のリアルを描いたオススメ漫画〜毒親、信仰の自由、カルト宗教からの離脱

宗教2世のリアルを描いたオススメ漫画〜毒親、信仰の自由、カルト宗教からの離脱

日本国憲法20条において、「信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。」 と規定されています。憲法第19条「思想及び良心の自由」と並び、最も重要とされる人権の一つです。

信教の自由には、①信仰の自由、②宗教的行為の自由、③宗教的結社の自由が含まれます。

信仰の自由には、信仰する自由があると同時に、信仰しない自由もあります。

広辞苑によれば、宗教とは“神または何らかの超越的絶対者あるいは神聖なものに関する信仰・行事”のことです。信者に対して、生き方の指針や道徳的訓戒を与えることがあっても、相手の権利や人格を否定してまで強要するものではありません。

宗教2世」とは、家族は宗教を熱心に信仰している家庭で生まれ育ち、家族の意思で幼い頃から宗教に入信させられている人たちのことを指しています。どんな宗教でもありうることで、必ずしもカルト宗教とは限りません。

ただ、家庭や育つ環境で半ば強制的に入信させられ、宗教活動や教義、信仰による制限を受け、人権侵害もあるため、一部の宗教では社会問題ともなっています。

今回は、宗教2世の中でも、主にカルト宗教の2世たちが宗教やその特殊な環境からいかに離脱したかを描いた漫画を中心にご紹介しています。

宗教2世の苦しみや、カルト宗教の布教や洗脳プロセスなども描かれています。宗教2世への理解を深めるためにも、どんなに不安や孤独感があってもカルト宗教にハマらないようにするためにも、ぜひ読んでみてください。

想像を超えるリアルな宗教の世界に触れることができます。

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目次

「神様」のいる家で育ちました~宗教2世な私たち~

宗教2世。親が宗教を信仰している家の子供。宗教ありきで育てられ、世間とはずいぶん違う生活を送っています。

参加してはいけない学校行事があったり。
薬を使わせてもらえなかったり。
人を好きになってはいけなかったり。
休日は宗教活動のための日だったり。

もちろんそこに幸せを見出す人たちもいるけれど、中には成長するにつれて苦しさを感じる子供達がいることを、知ってほしい。

著者含む、7人の宗教2世たちが育ってきた家での出来事をマンガ化した作品が、加筆修正を加え、単行本化。

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「信仰の自由」と「信仰しない自由」。

自分の意思とは関係なく2世というだけで信仰を強制され、家族の在り方や自らの行動にも制限がある一方で、信仰はデリケートな問題であるがゆえに周りからは距離を置かれる。そんな宗教2世の方々の生きづらさに触れることができます。

酔うと化け物になる父がつらい

「夜寝ていると、めちゃくちゃに顔を撫でられて起こされる。それが人生最初の記憶……」 幼い頃から、父の酒癖の悪さに振り回されていた著者。中学生になる頃には母が自殺。それでも酒をやめようとしない父との暮らしに、著者はいつしか自分の心を見失ってしまい…。圧倒的な反響を呼んだ家族崩壊ノンフィクションコミック。

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2020年に映画化された話題作。

アルコール依存症の父親と、新興宗教信者の母のもとで生まれ育ち、その顛末を描いたこの作品は、世に衝撃と共感をもたらしました。

毒親サバイバル

画像引用:Amazon
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親に押しつぶされなかった有名無名11人の赤裸々な体験談。

宗教に限らず、「毒」と比喩されるほどの悪影響を子供に及ぼす親、子供への過干渉や暴言暴力や過度のしつけや教育を強いる親もいます。他にも、アルコール依存症の親、価値観を一方的に押し付ける親、果てしなくお金をむしりとる親、そんな状況を見て見ぬふりする親までも、いるのです。

そんな環境で育ちながらも、親と同じ道を歩まないために、全心全力でサバイバルしてきた11人の生き様は、今まさに傷を負っている方々の励みになることと思います。

カルト宗教信じてました。

幼いころに母親がエホバの証人に入信。
4人姉弟の中で、「断れなさそう」という理由で一緒に集会に連れていかれることになったたもさん。
エホバの証人の活動を行うために、部活動をかわきりに、服装や恋愛、進学さえも自分の望み通りにはならない日々でしたが、いつか訪れるとされている楽園のために耐え忍んできました。
しかし、結婚してやっと生まれたひとり息子は、エホバの証人では禁止されている「輸血」を必要とする病だったのです…

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エホバの証人個人の孤独感・疎外感・不安などにつけ込む布教方法、家族を巻き込んでの洗脳プロセス、アメと鞭による抑圧、カルト特有の体質などが、実体験をもとに描かれています。

Kindle Unlimited 対象。無料で読めます。

カルト宗教やめました。

幼いころに母親がエホバの証人に入信したため、2世として25年間エホバの証人の教えを信じてきたたもさん。
ひとり息子の病をきっかけに、エホバの証人を脱会することとなったのですが、もちろん一筋縄ではいかず…。
母との確執、一般の人との距離感、慣れない一般の人たちのルール…実際に信仰を捨てたら、こんなことが起きました!

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『カルト宗教信じてました。』の第2弾。

抑圧された生活の外にある一般の生活とのギャップ、カルトから抜け出した後にも残る心の深い傷、家族への想いなどが、軽快なタッチで描かれています。

こちらも Kindle Unlimited 対象。重いテーマですが、2冊とも気楽に読んでみてください。

よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子の話

さやちゃんが幼いころ、母が新興宗教へ入信。信者たちが目指すのは、神の教えの通りに規律正しく行動し、崩壊後の世界で復活し、楽園で永遠に暮らすこと。さやちゃんは二世信者として母親や周りの信者から厳しく監視され、学校でも浮いた存在に。交際禁止、漫画禁止、国歌禁止、輸血禁止etc…禁止だらけの生活で感じたことを、ありのままにつづる、衝撃の告白漫画。

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こちらも、エホバの証人

幼い頃からどのような宗教的教育を受け、どのように育てられるのか、知らない世界を知ることができます。

カルト特有の体質や考え方を幼い頃から体に叩き込まれ育った子どもが、成長と共に疑問を感じたとしても、その世界から抜け出すことがどれほど大変なことなのか、よくわかります。

ママの推しは教祖様 ~家族が新興宗教にハマってハチャメチャになったお話~

ウチのママ、知らない間に洗脳されちゃってる!?教祖様のDVDに涙し、謎の合宿に連れて行かれ…信仰をやめる気はないママと一緒に暮らすって大変!純粋が故に宗教にハマるママと一家を描いた宗教ギャグエッセイ!

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洗脳され宗教にハマっている状況をオタクが推しにハマっている状況になぞらえ、著者独自の視点と解釈で、ドタバタギャグのコメディに。

親の信仰宗教と振り回される家族という重い経験を、まるで達観しているかのような見方と、軽いノリとギャグによる描写は、もはや芸術的レベルです。

それでありながら、最後まで読めば、現実は笑い話などではなく、どれほど大きな問題を乗り越えてきたのかがわかります。

カルト村 (全3巻)

カルト村で生まれました。

「所有のない社会」を目指す「カルト村」で生まれ、19歳のときに自分の意志で村を出た著者が、両親と離され、労働、空腹、体罰が当たり前の暮らしを送っていた少女時代を回想して描いた「実録コミックエッセイ」。

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「カルト村」とされていますが、「ヤマギシ会」で育った著者のコミックエッセイです。

通称「ヤマギシ会」「ヤマギシ」である、幸福会ヤマギシ会(こうふくかいヤマギシかい)は、農業・牧畜業を基盤とするユートピアをめざす農事組合法人であり、宗教法人ではありません

また、高校卒業時に、ムラから出る選択の自由が認められているくらいですから、一般的に言われる「カルト宗教」とは異なるものと考えていいのかと思います。

ただ、大人と子供の生活空間が別々、子どもでも朝5時半起床で労働、食事は昼と夜の2食、お小遣いなし、私有財産の禁止、全ての物の共有、学校活動の制限、手紙の検閲、漫画禁止、ビンタ・正座・食事抜きなど体罰の日常化など、子供にとっては理不尽な生活を余儀なくされるのは事実です。

自然豊かなコミューンである一方、児童虐待とも言えるような子供たちにとっては過酷な環境での暮らしが見えてきます。

さよなら、カルト村。 思春期から村を出るまで

「所有のない社会」を目指す「カルト村」で生まれ、過酷な労働や理不尽な掟に縛られた村の暮らしを受け入れて育ってきた著者は、なぜ自ら村を出たのか? 村で過ごした13歳から19歳までの青春期を描き、当時のマスコミを騒がせた村の実態に迫る、衝撃の実録コミックエッセイ。

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音楽、男女交際、読書(一般の本)の禁止など、思春期には厳しい制限があり、理不尽さや疑問を感じながらも、ムラの内外からのサポートのなか成長する姿が描かれています。

宗教2世サバイバルガイド: ぼくたちが自分の人生を生きるためにできること

画像引用:Amazon
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名付け親は池田大作、創価大学へ進学、学会本部に就職という、創価学会ロイヤルファミリーの宗教2世が教団から離れ、自分の人生を取り戻すためのコツ、悩みの解決方法を記しています。

宗教2世ならではの親子関係の悩み、宗教上の理由での恋愛や友人関係での悩み、進学・就職・転職に関する悩み、信仰活動上の悩み、信仰活動から離脱後の悩みなどに、著者の経験を踏まえたサバイバルガイドです。

漫画ではありませんが、読みやすい構成です。

小川さゆり、宗教2世

旧統一教会の「教会長の娘」として生まれ、絶望の末に脱会した彼女は、なぜ両親から止められ、教会から妨害されても屈せず、「涙の告発」を決意するに至ったのか?「被害者救済法案」成立の立役者となり、「宗教2世」のシンボルになった小川さゆりさんの覚悟の手記

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こちらは、統一教会の2世。統一教会解散を訴え、参考人質疑にも出席した著者の半生が綴られています。

教義、宗教2世であるが故の貧困、いじめ、セクハラの経験、精神疾患を煩い、子どもの頃から植えつけられた家族の価値観から脱却と統一教会からの脱会。その後、どのように新たな家庭を築き、出産し、告発にまで至ったのか。

級統一教会への批判に留まらず、宗教とは何か、信仰とはなにか、救いとはなにか、考えさせられます。

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